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嵯峨野の月

  • 一般小説

    平安時代,嵯峨天皇,空海,最澄,橘嘉智子,小野篁,橘逸勢,桓武天皇,エミシ,アテルイ

    作品タイトル:嵯峨野の月

    エピソード名:第136話 胡蝶

    作者名:iyotan1923

    歴史 | 連載中 | 134話 | 674,442文字

    これは、1200年の平安初期に生きた人びとが「本当の自由とは何か」を希求し続けた物語。大河ドラマ風に話は進みます。

    時は平安初期、人々は疾病や災害をタタリとして恐れるしかなかった。

    名族だが政変で没落した貴族の娘、橘嘉智子に桓武天皇第二皇子、神野(後の嵯峨天皇)が恋した事により、彼女の人生が大きく動き出す。

    同じ頃、室戸岬で苦行の末に悟りを得た若者がいた。彼の名は佐伯真魚。
    後に日本独自の仏教体系を創り出す、弘法大師空海である。

    全エピソードが一つの短編小説形式で何処からでも読めるように書いています。

    登場人物紹介

    神野親王
    後の嵯峨天皇で主人公。平安京を千年の都たらしめる名君なのだが、女人を求めることもはや「治らない御病気」。生まれた時から父桓武天皇の期待を受けて育った。
    天才漢詩人でもある。
    空海の終生の友。

    佐伯真魚
    弘法大師空海。讃岐の裕福な豪族の子として生まれ、学業優秀なため都の大学寮に進学するも、
    ある悲劇的事態に遭遇し、政治に絶望して出奔する。

    橘嘉智子(たちばなのかちこ)
    嵯峨天皇の最愛の女性。
    橘諸兄の曾孫で元は皇族だった名族「橘氏」に生まれるが、
    祖父が政変で獄死してから家は没落、不遇の幼少期を過ごした。
    美しかったため、橘氏の権威回復のため、後の後宮政策の「道具」として15才で神野親王と結婚する。

    明鏡(みょうきょう)
    神野づきの女童。明らかに渡来人の名を持つ彼女の出自は一切謎。
    明鏡の出生の秘密が、物語を大きく動かす。

    皇太子安殿親王(あてしんのう)
    神野の12才年上の同母兄。情緒的に不安定な所があり、何かと問題を起こす。
    「あの皇太子が即位なさったらどうなるのだ?」
    と貴族たちを不安がらせる。

    藤原薬子(くすこ)
    あろうことか娘婿の安殿と男女の仲になり、即位した安殿に尚侍に任命されてからは兄の仲成(なかなり)と共に権勢を振るう。彼女の人格を歪めたものは何か?

    桓武天皇
    神野と安殿の父で長岡京、平安京と二度の遷都を強行した辣腕政治家。
    だが、在位中に天災と疫病が次々と起こり「間違った人が天皇になったからだ」と貴族たちは裏で噂している。この人が奈良の仏教界をあからさまに冷遇している背景が、
    後に空海と最澄が台頭するきっかけとなる。

    橘逸勢(たちばなのはやなり)

    橘嘉智子の従兄で空海と同じ船に乗って同じ宿舎で留学生活を過ごす学友で神野、空海の生涯の友で三大能筆。

    殊に楽と書においては唐でその才を認められる。

    小野篁
    終章、「嵯峨野」「檀林」から主人公。
    嵯峨天皇側近で後の舅、藤原三守と出会った事で彼の破天荒人生が始まる。